出っ歯にセラミック矯正は有効?後悔しないために注意したいポイント
矯正治療には、歯を動かして歯並びを整える方法の他に、「セラミック矯正(クイック矯正)」と呼ばれる方法もあります。出っ歯を削ってかぶせ物をして見た目を整えていく治療方法で、芸能人やモデルさんなどにも選ばれている治療方法です。今回はセラミック矯正のメリット・デメリットについてご紹介します。
【目次】
1、セラミック矯正のメリットとデメリット
2、出っ歯のセラミック治療で起こりうるリスク
・健康の歯を削るため歯が弱くなる
・かぶせ物が外れる可能性がある
・かみ合わせが悪くなることがある
3、歯髄や抜歯の可能性もある
4、セラミック矯正のリスクを回避するための注意点
5、セラミック矯正よりもおすすめなマウスピース矯正
セラミック矯正のメリットとデメリット
セラミック矯正は、歯を動かさず、歯を削って形を変え、セラミックの白いかぶせ物をして見た目を整える治療法です。
歯は削ってしまうと元に戻らないことと、通常の矯正治療と違ったメリット・デメリットがあるので事前にしっかり理解しておくことが重要です。
<セラミック矯正のメリット>
- 短期間で美しい見た目を実現
- 汚れがつきにくく、白さが長持ちする
- 金属アレルギーのリスクがない
- 矯正治療の痛みがない
- 費用をおさえられる
<セラミック矯正のデメリット>
- 健康な天然歯を削る必要がある
- かぶせ物が外れる可能性がある
- かみ合わせが悪くなることがある
- 歯の神経を取る可能性がある
出っ歯のセラミック治療で起こりうるリスク
ワイヤー矯正やマウスピース矯正のように、歯そのものの位置を動かして歯並びを整える方法と違い、「セラミック矯正(クイック矯正)」は特有のリスクがあります。
健康の歯を削るため歯が弱くなる
ご自身の健康な歯を削る必要があるのが大きな懸念点の一つです。やはり天然歯の機能性に勝るものはなく、削った歯は戻りませんので、慎重に検討する必要があります。
かぶせ物が外れる可能性がある
かぶせ物をつけている状態ですので、長い目で見たときにかぶせ物自体が外れてしまうことがあります。元の歯の位置を動かしていないため、理想の歯並びをかぶせ物で作り上げることになり、かぶせ物の角度などによって外れやすさのリスクも高まります。
外出先で外れてしまうと目立ちますし、すぐに病院にいけないこともあると思いますので注意が必要です。
かみ合わせが悪くなることがある
一定のバランスで保たれていた歯並びを、部分的に削って形を変えることで、かみ合わせのバランスが悪くなることがあります。
特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は顎関節に過度に力が加わり、不調を感じるきっかけになる可能性があります。
歯髄や抜歯の可能性もある
歯を削っていく際に、神経の走り方によっては神経を取る必要が出てくる場合があります。神経を取った歯は一般的に寿命が短くなると言われています。
セラミック矯正のリスクを回避するための注意点
セラミック矯正はご自身の歯を削る治療法ですが、全ての患者様で治療が失敗するというわけではありません。現在の歯並びや、歯科医師の腕によってもリスクは下がります。
セラミック矯正を成功させるために大事なポイントは以下の通りです。
・かみ合わせを考慮してくれる歯科医院を選ぶ
セラミック矯正をした場合にかみ合わせにどんな影響が出るか、事前にしっかり説明してくれる歯科医院・歯科医師を選びましょう。
・かぶせ物治療、セラミック治療を行っている医院を選ぶ
見た目にこだわったかぶせ物治療やセラミック治療を得意としている歯科医院・歯科医師を選びましょう。実績が多ければ、無理のない設計で美しいかぶせ物を作ってくれるはずです。
・歯の神経の治療を行っている医院を選ぶ
万が一、歯の神経を取る必要が出てきたときに、神経の治療を時間をかけてしっかり行ってもらえる歯科医院・歯科医師を選びましょう。きちんと神経を取り切れていないと、歯根にうみが溜まるなど数年後にトラブルが起きる可能性があるためです。
セラミック矯正よりもおすすめなマウスピース矯正
ワイヤー矯正が中心だったころには、歯並びは「ワイヤー矯正」か「セラミック矯正」のどちらかしかなく「目立つ装置がイヤ」という方の場合、セラミック矯正を選ぶ以外なかった時代もありました。
しかし現在なら、透明のマウスピースを使った矯正治療で、誰にも気づかれず・ご自身の天然歯を傷つけることなく歯並びを整えることが可能です。
当院に矯正相談に来院される方の中には、「昔、他院でセラミック矯正をしたが、やっぱり歯並びを治したい」というご相談にいらっしゃる方も少なくありません。
ご自身にとってどの治療法が一番良いのか、どんな歯並びを目指したいのかなど、まずはご相談いただければと思います。