Staff Blog静岡市の静岡ひかり歯科・矯正歯科<矯正歯科ブログ>

  1. 静岡でマウスピース矯正(インビザライン)ならひかり歯科・矯正歯科
  2. 静岡市の静岡ひかり歯科・矯正歯科<矯正歯科ブログ>
  3. 中高生の乳歯が抜けないのはどうして?理由と知っておくべき対処法を解説

中高生の乳歯が抜けないのはどうして?理由と知っておくべき対処法を解説

【監修:歯科医師 長谷川雄士


通学途中の女子高生

乳歯から永久歯への生え変わりは楽しみですよね。だいたい6歳くらいに生え変わり始めるのが一般的ですが、個人差があるため時期は多少前後します。しかし、中には『先天性欠損』といって永久歯が存在しないこともあり、あまりにも永久歯が生えてこない場合には注意が必要です。今回は、乳歯が残ったまま永久歯が生えてこない場合の影響と対処法についてお話しいたします。

【目次】
1.乳歯から永久歯への正常な生え変わりとは?
2.乳歯が抜けない3つの理由
 2-1永久歯の発育がゆっくりめ
 2-2もともと永久歯が存在しない「先天性欠如」
 2-3骨の中に埋まったままになっている「埋伏歯」
3.乳歯が抜けない場合の影響と対処法
 3-1歯並びが悪化した場合

乳歯から永久歯への正常な生え変わりとは?

歯が生え変わり始めるのは、だいたい6歳頃からです。下の前歯2本から抜けて、抜けた部分の下から永久歯が生えてきます。
最後の乳歯(乳臼歯と呼ばれる乳歯の奥歯)が抜けるのは、小学校5〜6年生頃(11〜12歳)です。約6〜7年かけて、乳歯から永久歯へと完全に生え変わります。

ただし、身長や体重等の体の成長と同様に、歯の生え変わりにも個人差があります。
「何歳までに抜けていないといけない」「周りの子が抜けているのに…」と気になるかもしれませんが、早く生え変わる子もいれば、ゆっくりなお子さんもいらっしゃいます。

<生え変わりの年齢の目安>



乳歯は、上下10本ずつ計20本、永久歯は上下14本ずつ計28本(親知らずを含めると最大32本)です。
右図のように、中央~5番目の歯(中切歯〜第二小臼歯)までは、乳歯の下に永久歯が待機しており、乳歯が抜けた部分に永久歯が生えてきます。(アルファベットが乳歯、数字が永久歯です)

第一大臼歯(6歳臼歯)、第二大臼歯(12歳臼歯)、第三大臼歯(親しらず)部分には対応する乳歯がありません。時期が来たら、第二乳臼歯(一番奥の乳歯)の後ろの歯茎から萌出します。
生え変わる年齢の目安は下記のとおりです。

  • 中切歯 6~8歳
  • 側切歯 7~9歳
  • 犬歯 9~12歳
  • 第一小臼歯 10~12歳
  • 第二小臼歯 10~12歳
  • 第一大臼歯 6~7歳
  • 第二大臼歯 12~13歳
  • 第三大臼歯(親知らず)17~21歳

親知らずに関しては、全ての人に存在している訳ではありません。存在していたとしても、本数にも個人差があります。

乳歯が抜けない3つの理由

永久歯の発育がゆっくりめ

永久歯の卵である「歯胚」が骨の中で成長するスピードは、人それぞれです。上記でも述べたように、早く生え変わる子もいれば、ゆっくりなお子さんもいらっしゃいます。また、生え変わる順番が前後することもあります。
生え変わりの時期は、あくまでも目安です。必ず何歳には、ということはありませんので、”個性”として捉えてタイミングを待ちましょう。

もともと永久歯が存在しない「先天性欠如」

「先天性欠如(無歯症)」とは、何らかの原因(はっきりとした原因は不明です)で永久歯が生まれつき存在していないことを指します。
乳歯は、対応する永久歯が成長することで根っこが吸収され、ぐらついて抜けます。そのため、永久歯が存在していないと、乳歯の根っこが吸収されず、乳歯が抜けることはありません。
永久歯の有無は、歯科医院でレントゲンを撮ると確認できます。誰もがそのリスクを持っているので、定期的に歯科医院で検診を受けましょう。

骨の中に埋まったままになっている「埋伏歯」

骨や粘膜の中に埋まっていて萌出することができない歯のことを、埋伏歯と言います。

  • 完全埋伏歯:顎骨に完全に歯が埋まっている状態
  • 半埋伏歯:歯の一部だけが萌出している状態
  • 水平埋伏歯:歯が横向きで埋まっている状態

埋伏歯を放置すると、歯列不正や咬み合わせの悪化等を引き起こすことがあり、場合によっては開窓牽引(顎骨を削り、永久歯を引っ張り出す処置)が必要です。
埋伏歯の有無は、レントゲンを撮影しないとわかりません。歯科医院を定期受診して、状態を確認するようにしましょう。

乳歯が抜けない場合の影響と対処法

乳歯が抜けずに残っている場合、「骨の中に永久歯があるかどうか」によって、その後考えられる影響や対処法が異なります。

○永久歯がある場合
萌出しない理由が成長スピードの個人差である可能性が高いため、まずは経過観察を行います。定期的に歯科医院でレントゲン撮影を行なって、位置や状態を確認しましょう。

○永久歯が存在しない場合
先天性欠如の場合は、乳歯をそのまま使い続けることになります。しかし、乳歯は永久歯への生え変わりを前提としている歯で、大人になっても使えるほど強くはありません。大半の場合は、途中で抜けてしまいます。
乳歯が抜けて空いたスペースをそのままにしておくと、将来的に歯並びが悪くなったり、咬み合わせがずれたりしてしまうため、早い段階で今後の方針を確認しておくことが重要です。

先天性欠如の場合の対処法は、以下の通りです。

  1. ブリッジ(両隣の歯を土台として、橋渡しの被せ物をする治療法)
  2. インプラント(人工歯根を顎骨内に埋め込み被せ物をする方法)
  3. 部分入れ歯
  4. 矯正治療で抜けた乳歯のスペースを閉じる

乳歯が抜けてから一定期間経ってしまうと、対処法の選択肢が狭まります。場合によっては、乳歯が抜けるのを待たない方がいいこともあります。そのため、歯科医院で定期検診を行い、適切な治療時期を逃さないようにすることが大切です。

歯並びが悪化した場合

乳歯が抜けた部分を放置すると、歯並びや咬み合わせに悪影響を及ぼすことがあります。歯列不正を綺麗に整えるためには、矯正治療が必要です。
矯正治療の1つにインビザラインがあります。
インビザラインでは、口腔内スキャナーによってお口の中の状態をスキャンし、治療のスタートからゴールまでを事前にシミュレーションします。そして、その結果を元に作成した計画に沿って、治療を進めていきます。

<インビザラインのメリット>

  • 透明で目立たない
  • 取り外せるので衛生的
  • 小さな力で歯を動かすことが可能なので痛みが少ない
  • ワイヤー矯正で起こる装置による傷・口内炎のリスクが低い
  • 普段通りの食事が可能
  • 通院回数が少ない

見た目や装着時の違和感が少ないだけでなく、ワイヤー矯正と比較して通院回数も少ないので、習い事や部活で忙しいお子様にも非常に適した矯正治療です。

大切なのは、なるべく早い段階で「永久歯がなかなか生えてこない」原因をはっきりさせることです。
早い段階で先天性欠如かどうかが分かれば、経過を追いながら治療プランを立てることができます。定期的に歯科医院を受診して、レントゲン撮影を行いましょう。
当院では、随時、お子様の矯正治療に関してのカウンセリング・ご相談を受け付けております。お気軽に足を運んでいただき、まずはカウンセリングでご希望や心配なこと、疑問点などをお聞かせ下さい。あなたからのご相談をお待ちしております。

無料カウンセリングはこちらから