40代・50代の大人の矯正、何歳まで?知っておきたいポイントを解説
【監修:歯科医師 長谷川雄士】
歯列矯正は小学生くらいの子供から30代くらいの方が受ける治療というイメージがあるかもしれません。
実際には何歳くらいまでの方が矯正治療はできるのでしょう。
40代・50代の方でも治療は受けられる?大人の矯正のメリット・デメリットは?装置はつけたままになるの?
大人が受ける矯正治療の気になるポイントを解説します。
【目次】
1、気になる歯並び、大人矯正に年齢制限はある?
・どんな人でも歯列矯正はできる?
2、40代・50代の歯列矯正はメリットもたくさん
3、後悔しないために!知っておきたいこと
4、インビザラインは大人矯正の強い味方
気になる歯並び、大人矯正に年齢制限はある?
歯の矯正治療は乳歯から永久歯に生え変わる6~7歳頃から始めることができます。そこから20代・30代までの方が矯正治療をお受けになることが多いです。
近年では、ご年配の方も矯正治療についてご相談をされる方が増えてきています。
大人だからこそ、気になる歯並びや嚙み合わせを自由な時間が増えた時に矯正治療を始めたいとお考えになる方が多くいらっしゃいます。
ご相談の中で一番多い質問は「何歳まで矯正治療はできるのか?」ということです。
実は矯正治療には年齢制限はありません。
とはいえ矯正治療をスムースに行うには様々な条件があります。
それは、歯や歯茎、顎の骨が健康に保たれているかどうかがポイントになります。
どんな年齢の人でも歯列矯正はできる?
身体や骨の成長段階で行う子供の矯正治療と違って、歯やあごの骨の成長が完了している大人矯正の場合、歯の動きが悪いのではないか?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに年齢を重ねると骨が硬くなることで歯が動くスピードは多少遅くなりますが、だからといって大幅に年数がかかるというわけでもありません。
ただし、大人の場合は
- 歯周病にかかっているか
- 虫歯などで歯を大きく失っている、抜歯をしている歯がある
- 骨粗しょう症になっていないか
- 顎関節症などの症状はないか
など、お口の中や顎の骨、顎関節が健康に保たれているかを確認する必要があります。
なぜなら、歯周病や虫歯によって骨が吸収され歯がぐらついている状態だと歯を動かす際に抜けてしまう可能性があるからです。また矯正装置を付けることで歯みがきがしにくくなり歯周病をさらに悪化させる恐れがあります。
たとえ歯周病であっても、骨への影響が軽度な状態で定期的に検診を受けて管理をしていること、虫歯があってもきちんと治療がされていることで矯正治療は可能といえます。
40代・50代の歯列矯正はメリットもたくさん
大人になってから始める矯正治療は意外とメリットが多くあります。以下に紹介します。
【成人矯正のメリット】
- 見た目がきれいになる
- 虫歯・口臭・歯周病が低減される
- 食事がおいしくなる
- 肩こりや腰痛、頭痛がよくなる
- 治療期間の計画がしやすい
それぞれ、解説していきます。
・見た目がきれいになる
歯並びがよくなることで見た目もきれいになることでコンプレックスがなくなり、笑顔に自信が持てます。
・虫歯・口臭・歯周病が低減される
歯並びが整うことで歯磨きがしやすくなります。食べかすやプラークをしっかり取り除くことでお口の中が清潔に保たれ、口臭も減少します。
・食事がおいしくなる
かみ合わせが整うと食べものをしっかり噛んで食べられるようになるので食事がおいしくなります。また、噛むことで胃腸への負担も軽減されます。
・肩こりや腰痛、頭痛がよくなる
かみ合わせや顎関節が整うと、姿勢もよくなり肩こりや腰痛、頭痛が軽減されることもあります。
・治療期間の計画がしやすい
歯や骨の成長が完了しているので、治療計画が立てやすく期間が見通せます。
後悔しないために!知っておきたいこと
40代・50代・60代から矯正を始める場合、他の世代と比較して注意が必要なのは以下のような内容です。
【成人矯正の注意点】
- 治療期間中の装置装着
- 抜歯の可能性
- 矯正中の痛み
- 矯正中の歯周病・虫歯の悪化
- 歯茎が下がるリスク
・治療期間中の装置装着
装置を装着する治療では一定期間歯の表面にブラケットと呼ばれる装置とワイヤーを装着します。装置があると歯磨きがしにくくなるので普段よりさらに歯磨きに気を付ける必要があります。
マウスピース装着の場合は食事と食後の歯磨きの度にマウスピースを取り外す必要があります。
・抜歯の可能性
顎の成長が完了している大人では、歯をきれいに並べるために必要なスペースが作りにくいため、抜歯をしてスペースを開けざるを得ないこともあります。
・矯正中の痛み
歯が動くときには痛みが伴います。仕事中や就寝中に痛むこともありますが、痛みは1週間程度で落ち着いてきます。
・矯正中の歯周病・虫歯の悪化
成人になると歯周病のリスクが高くなります。
先述のように矯正装置を装着することで歯磨きがしにくくなり、汚れが溜まることで歯周病を悪化させてしまう恐れがあります。
また同時に虫歯のリスクも高くなるので、毎日の歯磨きがとても大切になります。
・歯茎が下がるリスク
歯茎が下がる原因として歯周病と年齢によるものが挙げられます。
歯周病が進むことで骨が溶けて歯茎が下がります。
また加齢によって骨の再生が低下して新しい骨が作られにくくなり歯茎が下がります。
矯正治療で歯が動く時も、骨が新しく作られにくいことで歯茎が下がることもあります。
インビザラインは大人矯正の強い味方
従来の矯正治療というと、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着して笑うと目立つワイヤー矯正が主流でした。
最近では、装着しているのが目立ちにくく、痛みも少ないマウスピース矯正が多くの方に選ばれています。
マウスピース矯正のインビザラインは、お一人お一人のお口に合わせてマウスピースを作成し、治療の計画毎にマウスピースを取り換えながら理想の歯並びに整えていく矯正治療です。
マウスピースは透明なため装着していても目立ちにくく、取り外して食事ができるので食べるものを選ぶ必要もありません。歯磨きも普段通りにできるので、虫歯や歯周病のリスクが低くなります。
大人の矯正で気になるリスクや痛みも、インビザラインなら安心して治療を進められます。
静岡市ひかり歯科医院では、無料の矯正カウンセリングを行っております。
大人矯正で気になることは何でもお気軽にご相談ください。