マスクの下の歯並び、気になっていませんか?矯正治療という選択肢
【監修:歯科医師 長谷川雄士】
一時期は義務化されていたマスクを外す機会が増え、口元の印象が気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
マスクを着けている間は気にならなかった歯並びも、人と会話をしたり写真に写ったりする中で、ふと意識することがあります。「今さら矯正は遅いのでは」「目立つのが不安」と感じて、なかなか一歩を踏み出せない方も少なくありません。
しかし、近年の矯正治療は見た目や生活への負担に配慮した方法も増え、年齢を問わず始めやすくなっています。
本コラムでは、マスク生活を経た今だからこそ知っておきたい矯正治療の選択肢について解説します。
【目次】
1.マスクを外すことで高まる「歯並び」への意識
2.気になりやすい歯並びの特徴
3.マスク無しでも目立ちにくい矯正治療「インビザライン」
3-1 装置が目立たない
3-2 ワイヤー矯正よりも違和感や痛みが少ない
3-3 装置を取り外せる
3-4 発音への影響が少ない
3-5 部分矯正なら短期間で治療可能なケースも
4.治療の流れ
5.マスクを外しても気にならない歯並びを手に入れよう
マスクを外すことで高まる「歯並び」への意識
数年前、新型コロナウィルスの影響でマスクの着用が義務化されました。そして、感染状況が落ち着くにつれて、マスクの着用は「義務」から「個人の判断」へと変わり、現在ではマスクを外して過ごす時間が増えています。
それに伴い、これまでマスクの下に隠れていた口元や歯並びに改めて目が向き、マスク無しの生活を送ることに不安を感じる方もいるようです。
あるアンケートによると、
・マスクを外すことへ抵抗を感じる方の約2割が歯並びを気にしている
・マスク生活の前後で、約4割の方が口元を気にするようになった
ということが明らかになりました。
顔の大部分を覆うマスクを外すことで、「口元を他人に見られる」ことへの意識が高まり、その結果、歯並びを気にする人が増えているのです。
気になりやすい歯並びの特徴
◆出っ歯(上顎前突)
出っ歯は不正咬合の一種で、上の前歯が通常よりも前に突出しています。舌の位置、指しゃぶりなどの習慣、遺伝的要因、顎の大きさやスペースの不足など、多様な要因によって引き起こされます。
前歯が突出していて唇を閉じにくいため、口内が乾燥して虫歯のリスクが高まる傾向があります。
◆乱ぐい歯(叢生)
歯が重なり合って生えて凸凹している状態のことを、乱ぐい歯(叢生)と言います。早くに乳歯が抜けてしまった、歯の大きさと顎の大きさのバランスが悪いなど、様々な要因で、歯が並ぶスペースが不足している場合に起こります。
歯ブラシが届きにくく汚れがたまりやすいため、むし歯や歯周病のリスクが高いです。また、噛み合わせのバランスが崩れることで顎関節や発音に影響が出るなど、見た目だけではなく機能面にも問題が生じることがあります。
◆すきっ歯
すきっ歯は、歯と歯の間に隙間ができる状態を指します。上の中央の前歯に見られることが多いです。遺伝的要因や生活習慣の影響で、生えてくる永久歯が小さかったり、もともとの歯の数が少なかったりすることが原因で起こります。
隙間に汚れが溜まりやすい、物が挟まりやすい、発音時に隙間から空気が漏れる、などの特徴があります。
◆八重歯
犬歯という中央から3番目の尖った歯が、歯列から飛び出している状態です。顎が小さい、または、乳歯が早期に失われて永久歯が生えてこれる適切なスペースが作られなかったことが原因として挙げられます。
歯ブラシを当てにくいため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
マスク無しでも目立ちにくい矯正治療「インビザライン」
歯並びを治したくても、矯正装置の見た目が気になりなかなか治療に踏み出せないという方は少なくありません。そんな方に選ばれているのが、透明なマウスピース型矯正装置「インビザライン」です。装着していても目立ちにくく、マスクを外した状態でも口元の印象を大きく損なわずに矯正治療を行うことができます。
以下で、インビザラインの特長をご紹介していきます。
装置が目立たない
インビザラインは透明なマウスピース型の装置で、はめていても目立ちません。その審美性は、セミナーや講演などで接客や人前に出る機会が多い方にとって非常に大きな利点となります。見た目が仕事に直結する芸能人がインビザラインを使用しているほどです。
ワイヤー矯正よりも違和感や痛みが少ない
矯正治療では、歯を動かすために一定の力を加える必要があり、これに伴って痛みを感じることがあります。
インビザラインも例外ではありませんが、ワイヤー矯正に比べて痛みが少ないとされています。
装置の素材がプラスチック製で、口内の粘膜へ接触した際の当たりが優しいことや、ひとつのマウスピースで移動させる量が少ないことなどが理由として挙げられます。
また、ワイヤー矯正の場合、金属製の装置が口内の粘膜に触れて傷をつけることがあります。一方、インビザラインは装置による傷が生じる可能性が少なく、他者との接触が予想される激しい運動なども、装置を気にせず行うことが可能です。
装置を取り外せる
ワイヤー矯正とインビザラインの大きな違いは、「取り外しができるかどうか」です。
ワイヤー矯正は、歯に装置を固定するため、口腔内を清潔に保つことが難しく、虫歯や歯周病リスクが高まります。
一方、インビザラインは取り外し可能で、装置の影響がない状態で食事や歯磨きをすることができます。会食や大切な予定の際にも一時的に外せるため、矯正治療中であることを気にせず過ごせる点も大きなメリットです。
また、装置に食べ物が挟まる心配が少なく、口腔内を清潔に保ちやすいことから、矯正治療中のストレス軽減にも繋がります。
発音への影響が少ない
装置を初めて装着した時に、一時的な滑舌の問題が生じることがあります。しかし、多くの場合、1〜2週間程度でこの変化に慣れ、発音に関する問題は徐々に気にならなくなります。
特に、ワイヤー矯正の場合は、金属製の装置が舌や粘膜に触れることで支障が出やすいです。
一方、インビザラインは、薄く滑らかなマウスピースを装着するため、舌や口腔内の粘膜に当たりにくく、違和感や発音への影響が比較的少ないとされています。
また、装置の形状から会話や発音も自然に行うことができ、日常生活への支障を最小限に抑えながら矯正治療を続けることができます。発音への影響が心配で矯正をためらっている方にとっても、検討しやすい選択肢といえるでしょう。
部分矯正なら短期間で治療可能なケースも
矯正治療が長期間にわたるのは、安全で健康的な歯の移動の速度に制限があるためです。
一般的に、歯を動かす量の目安は1週間に約0.25mmとされており、半年で約1.5mm程度しか歯を動かすことができません。これは、過度な力を歯に加えることで歯の根に負担をかけないようにするためです。歯を無理に動かすと、歯の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、矯正治療は慎重に行われます。
ただし、部分矯正の場合は、全体矯正に比べて治療期間が短くなることもあります。部分矯正では、動かす歯が限られているからです。「前歯の軽度なズレを整えたい」「気になる一部分だけを改善したい」など、症状によっては半年程度で治療が完了することもあります。
治療の流れ
①初診カウンセリング(無料)
初めに、お口の中のお悩みや気になる点を詳しくお伺いします。
②精密検査
3D口腔内スキャナーでの印象採得、レントゲン撮影、歯科用CT撮影、セファログラム撮影を行い、矯正治療の診断に必要な資料を取得します。
③虫歯・歯周病の検査
虫歯や歯周病がある場合は、矯正治療よりも先に治療が必要なため、お口の中全体の検査も行います(お口の中の状態によっては応急処置を行い、矯正治療終了後に治療を再開するケースもあります)。
④口腔内・顔貌のカラー写真
診断時や治療中の比較、唇や鼻、頬の調和などを含む顔のバランスを確認するために、口の中は顔貌を撮影します。
これらの資料を専用のコンピューターに取り込み、歯科医師が最適な矯正治療計画を立てます。歯並びの動き方などを簡単なシミュレーションで見ることも可能です。
治療計画をご説明させていただいたうえで、矯正治療を開始するかどうかをお伺いいたします。
マスクを外しても気にならない歯並びを手に入れよう
歯並びに対する悩みや不安は、人それぞれ異なります。
矯正治療は、単に見た目を美しくするだけではありません。歯並びを整えることは、将来にわたってご自身の歯を健康に保ち、自分自身を肯定するきっかけにもなります。口元を隠さなくてもいい、自信溢れる表情を手に入れましょう。
当院では、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせた最適なプランをご提案いたします。無料カウンセリングも受け付けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
